木造建築の倒壊や劣化の最大要因は腐朽菌による木の腐りです。腐朽菌の胞子は日本中の空気中に浮遊しており、水分のある木に付着し腐食が始まります。腐朽菌は木の主成分を栄養源にし木を腐らせます。(密度低下させます) これは木を構造体とする建物にとって致命的です。腐食により木材の質量が10%低下すると強度は40%低下し、さらに質量20%の低下で強度は80%も低下してしまいます。こうなると構造体としては役割を果たさなくなり、倒壊に繋がります。
特に腐朽は湿気のある地面に近い土台まわりから進行することが多く、土台回りの腐食で建物が傾き修復や建替費用が高額になってしまうケースも多くあります。
そういった腐朽菌を早期に除去し繁殖を抑制できる保護材(ホウ酸など)を塗布することで良い状態を維持し続けることが、大きな費用をかけずに後世に繋ぐ最良の手段と考えております。