LIM CO. エアー鉋 広島|株式会社エルアイエム施工事例 ▶ 大頭神社 本殿(劣化対策)

施工事例

ホウ酸 シロアリ防除
2021年7月施工広島県廿日市市
大頭神社 本殿(劣化対策)

大頭神社様の本殿をエアー鉋施工後にホウ酸処理をさせていただきました。
エアー鉋施工した木表全体にホウ酸水溶液15%程度を塗布しました。ホウ酸を塗布することで「腐朽菌」「カビ・コケ」「白蟻・キクイムシなど」からの食害を効果的に抑止してくれます。
ホウ酸は木部を守ることにとても適した鉱物です。鉱物は揮発することなく永久的にそこへ留まり続けることができるので半永久的な効果が期待できます。
例に挙げると、300年前のバイオリン「ストラディバリウス」は300年経った今でも美しい音色をなぜ奏でれるかを調べた結果、ホウ酸処理がしてることが近年分かりました。
ただし雨がかかったり、雨漏り等がある場合は流れ出てしまいますが、この度はホウ酸処理
後に保護剤を塗布するので流れ出にくい状態になります。エアー鉋とホウ酸処理の組み合わせは、数百年先までキレイな状態で立ち続けて欲しい建物にとってはとても効果的であると言えます。またホウ酸は人畜無害で、妊婦や赤ちゃんに安全で食塩並みの害しかないため安心です。床下は白蟻への効果を期待して濃度を濃くし塗布量を増やしました。

この度は保護剤として「キシラデコールやすらぎ(透明に近い塗料)」を全体に2回塗りで塗布させて頂きました。キシラデコールは国内で50年の実績がある信頼のできる塗料で、特に木部塗布に定評があります。この保護剤にも効果の寿命があり、環境によりますが3〜5年で性能が落ちてしまいますので4〜6年後くらいに再度簡単なメンテナスと再塗布で良い状態を長く続けることが可能になります。これを10年20年とそのままにしておくとまたエアー鉋の施工が必要になります。

3年後くらいから調査をさせていただければ無料で診断致します。
このような木造建築物の長期維持管理をご提案いたします。

特殊な塗装機を使用して丁寧に木部全体へホウ酸水溶液を染みこませます。
ホウ酸は人畜無害ですが、塗布の際に木表の粉塵などが舞うので防塵マスクをしております。(以下は塗布後の濡れた乾燥前の写真です)


またホウ酸処理後は木部が濡れて色が濃くなりますが、乾燥すればほぼ元の色に戻ります。

床下廻りは土壌に近いこと、雨がかりがあることから湿気が多くなりやすく、腐朽菌の繁殖や白蟻からの食害が懸念されるため、ホウ酸濃度を濃くしたものを通常より多くしみこませました。(ホウ酸を濃くして多く塗布するとどうしてもシミやムラになり、表層に沢山のホウ酸が付着し美観が損なわれてしまうため床下回りのみにしております)


ホウ酸処理後に乾いた木表です。(通常濃度の写真です)キラキラしているのがホウ酸です。木の中にも染みこんでいます。
その後の写真はキシラデコールを塗布後、乾燥した状態の写真です。エアー鉋施工後よりは濡れ色になりますが、少し締まりが出て歴史ある雰囲気になっていると思います。

この状態を維持できることで、大きな改修工事や建替など、非現実的な大きなコストをかけることを不要にし、良い状態で長期維持をしていただけることがより現実的になると考えます。腐り、傾いてからでは遅いと改めて感じることができました。