LIM CO. AIR KANNA Hiroshima（エルアイエム エアー鉋 広島）

BEFORE

AFTER

築38年の個人宅様の玄関周りの木部をエアー鉋施工させていただきました。
この度の施工は、劣化層の除去ではなく塗膜層（クリアの塗料）と劣化層の除去が目的の作業でした。

10年以上前には木部に造膜塗装（木表面に塗膜ができる塗装）がされることが多く、その塗膜が変色し、剥がれや浮いてしまう状況がよく見受けられます。現在でも塗られているケースは見ることがあります。

木は、雨が降れば空気中から湿気を吸い込み、その際に膨張し、天気が良くなれば湿気を放出し乾燥し、その際には収縮します。
簡単に表現するなら建物の木も呼吸をしています。それを塗膜で覆うことで必ず不具合が起きてしまうと考えております。
建物の木部表面を100％塗膜で覆うことは不可能です、仮にもし覆うことができたとしても木の伸縮により、塗膜に亀裂等が入ります。そうなれば空気中の湿気を木が吸い込みます。雨がかかればさらに多くを吸収します。しかし、塗膜があることによって吸い込んだ水分を放出することができなくなり、塗膜下でカビが生え美観を損ねてしまいます。
美観を損ねるだけならまだしも、木部に水分をあたえると木材劣化生物によって腐朽や食害が始まります。（シロアリやキクイムシによる甲虫食害、腐朽菌による腐りです。これについては「シロアリ防除」のページで詳しく紹介しております）

今回の作業は、永く健康な建物でいるために不可欠な「木部が乾燥した状態」を維持できるようメンテナンスをさせていただきました。この後に塗装業者様によって含浸系の塗料を塗っていただきましたので、まだまだ永くキレイに建ち続けていただけると思います。

最後の写真は、エアー鉋施工中の養生をしている写真と、塀がコケ等で汚れていたので安全な薬剤を使用してエアー鉋施工前に洗浄させていただいた洗浄前の写真です。
住宅街など粉塵が飛散できない場合はこのようにしっかり養生を行い近隣様のご迷惑をお掛けしないよう施工致します。
また木部以外の美観再生も得意としておりますのでお気軽にご相談くださいませ。